人生を謳歌したいなら、口の中をおろそかにしない。「あなたの老いは舌から始まる」より
みなさんは、なにをしているときが一番幸せだと感じますか?
日々の食事や旅先などでおいしいものを食べるとき、お酒を飲んでいるとき、家族と一緒に団らんを過ごしているとき、友人と一緒に趣味を楽しむとき……など。
幸せを感じるときは人それぞれですが、共通するのは「口を使っている」ということではないでしようか?
食べることができなければ、おいしいものを楽しむことはできません。
話すことができなければ、友人や家族とのコミュニケーションをうまくとることができません。
若いうちは想像できないかもしれませんが、年をとって口の機能が落ちてくると次のような心配が出てくるものなのです。
・咀嚼が衰えて「どんなものを食べようか」よりも「どんなものなら食べられるか」と考えるようになる。
・滑舌が悪くなり、自分の話していることが相手にうまく伝わらない。
できることなら、生きているかぎり、おいしいもの、好きなものを食べ、人と楽しく会話をして過ごしたいもの。
しかし、大きな病気はなくとも、舌をはじめとする口の機能が弱まってくると、人生の楽しみが半減してしまうおそれがあるのです。
例えば60歳、65歳で仕事をリタイアして、「さあ、これからの人生を存分に楽しもう」という時期に、おいしいものが食べられない、会話がうまくいかないというのはとても残念なことです。
舌の力をはじめとする口の健康は、人生を楽しむための強い味方であり、武器でもあるのです。
口の中が健康ならば長生きできるとは、断言できません。しかし、舌の力が強く、口の中が健康ならば、より長く幸せな日々を過ごせると、私は信じています。