私は特養「岩出憩い園」を運営しています。介護の現場で働いている皆さんの「ご苦労」に食事介助があります。
高齢になった入居者の皆さんは、少しずつ筋肉量が落ちてきます。足腰なの力も落ちてくるのですが、今回は「嚥下力の低下」に限ってお話しさせて頂きます。
少しずつ飲み込む力が、、ほとんどの方で落ちてきます。そうすると、誰かに食べさせてもらわないと食事が出来なくなってしまいます。いわゆる「食事介助」が必要となってきます。
介護の現場で働いている人には、その大変さはとてもよく理解されているでしょう。
利用者の家族は、ほとんどの方が延命処置を望みません。また、拒否される割合が増えてきています。胃ろうや、人工栄養を鼻(経鼻栄養)から管を通して生きていくという選択肢を選ぶ方が非常に少なくなってきているのです。
こうした現状において、大切になってくるのが「介護者が介護食を食べさせてあげる」必要性が高まっているということです。
食事介助は大変な時間のかかる重労働の一つです。この食事介助が命つなぐ唯一の手段ですから、介護現場の皆さんのご苦労たるや大変な労働になっています。また、食事を作る厨房職員のお仕事量も跳ね上がります。
こういった介護現場の労働力を減らす試みは大変な重要です。(介護従事者の省力化)
食べる力を衰えさせない!自分で食べることが出来る人の割合を増やすことが、これからの特養事業者にとても重要なことだと思います。
医療機器「タン練くん」に好みの飲料を入れて、入居者全員に一日10分程度飲んでもらうだけで、食べる力を衰えさせないことが出来るのです。
この習慣を日常化することが、とても重要です。
介護の入所施設を運営している皆さんだけでなく、お家で在宅介護なさっている方にも是非、「嚥下力を衰えさせない」といういままでにない、新しい視点をお持ち頂いたらと思います。