コロナ感染で誤嚥性肺炎悪化相次ぐ NHKニュースウェブ2/26
新型コロナウイルスの感染拡大で都内の大学病院はほぼ満床の状態が続けています。患者の多くは高齢者で、コロナの感染によってものを飲み込む力が衰えて「誤嚥性肺炎」を起こして悪化するケースが相次ぎ、医師は「高齢の患者が多い第6波の特徴で、飲み込む力が回復できずに亡くなるケースもある」と警戒を強めています。
東京文京区にある東京医科歯科大学病院は、25日時点で、12床ある重症病床も49床ある中等症病床もほぼ満床の状態になっています。
患者の多くは高齢者、病院が撮影した映像には、今月入院した高齢患者の肺のCT画像が写っていて、炎症を示す影がどこにあるが詳しく見てみると、新型コロナの特徴とされるすりガラス状の肺炎の影はなく、気道近くに肺炎の影がみられました。これは、コロナ感染によってものを飲み込む力が衰えて「誤嚥性肺炎」を起こして悪化しているものとみられるということです。
オミクロン株はデルタ株などと比べて肺炎が重症化しにくいのではないかとされてきましたが、この病院では、高齢患者の多くがこうした「誤嚥性肺炎」を起こしているということです。
酒井朋子医師は「コロナによる発熱やけん怠感で飲み込む力が弱まって誤嚥し、症状が悪化している。高齢患者が多い第6波の特徴といえる」と指摘しています。
こうした高齢患者は、コロナの回復後も飲み込む力は回復せず弱っていき、亡くなるケースもあるということで、病院はリハビリに力を入れています。
病院が撮影した映像には、リハビリを行うスタッフが高齢患者の飲み込む力をチェックする様子が見られました。
酒井朋子医師は「食事を口からとっていた方達が、感染を機に食べられなくなってしまい、元の生活に戻れない方々も多い。病院での治療がナガビキ、飲み込む機能がもどらず、死に至ってしまう方も多いので機能を戻していくためにリハビリは非常に大切だと思う。」と話しています。~