意外と大事な「舌」の働き
「舌」はどんな構造で、どんな働きを持つかご存知ですか?
舌の筋肉を鍛えるお話の前に、予備知識として簡単に「舌の構造と働き」をご説明します。
舌は、主に2つの筋で構成されています。
舌の形を変える「内舌筋」と舌を前後に動かす「外舌筋」の2つの筋群です。
舌の付け根の「舌根(ぜっこん)」は、外舌筋の1つで、骨につながり前後に動かす働きをします。
対して、舌の先端部は内舌筋でできており、自由に動かして形を変えることができます。
舌は、これらの筋を使って、食べ物を噛む「咀嚼(そしゃく)」や飲み込む「嚥下(えんげ)」、発声など、大きな働きを担います。
また、味覚や知覚を感じ、食べ物を選別する役割も持ちます。
さらに、咀嚼時に唾液の分泌を助け、消化を促します。
食べ物を口の中から喉の奥へ移動させる時、舌は上あごを後方に押し、食べ物を飲み込ませる嚥下を促します。
このように、舌は物を食べるためになくてはならない器官なのです。
舌の筋肉が衰えて緩んでしまうと、嚥下困難になり、食べ物が飲み込めなくなります。
また、舌の緩みで咽頭方向に舌が下がると、咽頭がふさがれ、呼吸ができない無呼吸状態に陥ることがあります。
これが睡眠時に起こると、睡眠時無呼吸症候群(SAS)となり、不眠や日中の集中力低下、活力の低下などの原因にもなります。
舌の筋肉を衰えさせてしまうことは、日常生活や健康に意外にも大きな影響を及ぼすのです。
オトコの悩み相談室抜粋