子供の口腔機能発達不全症
歯科医師会新聞 日歯広報から
乳幼児がミニトマトやウズラの卵、リンゴをのどに詰まらせて、命を落とす事故があとを絶たない。食品の誤嚥、誤飲による14歳以下の子供の死亡事故は6年間で80人にのぼり、9割を5歳以下が占める。歯科にできることは、まだあるのではないか。日本が少子化と向き合い始めて、もう30年以上がたつ。子供一人にかけられる医療の質がますます問われる時代になった。
令和8年度改定では、口腔機能発達不全症の対象が明確化され、小児の口腔機能管理の枠組みが広がり、歯科衛生士の関わりも期待されている。
「うまく食べられない」「うまく話せない」といった口腔機能不全は、見過ごされると事故のリスクだけでなく、将来の摂食、嚥下発音、構音、睡眠、栄養、呼吸、心身の発達にまで影響しかねない。子供の数が減るからこそ、一人一人の「食べる、話す、笑う」を丁寧に育てる責任は増している。
歯科医院の待合室で泣いていた、あの子が、将来しっかり噛んで話せる大人になる、その土台づくりに我れは携わっている。