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政府の骨太方針に記載された「いわゆる国民皆歯科検診」について

堀日歯会長は、「生涯を通じた歯科検診の充実を図る」との記載は、方向性としては新しいものではないが、今回「具体的な検討をする」と明記されたことで議論が深まる事を期待する一方、取り組むべき課題も多いとの認識を示した。

歯科界が目指す「歯科医療と口腔健康管理の充実により、国民の健康寿命の延伸ををはかり、働き手や支え手を増やすことで人口減少問題にも貢献する」との方向性を国が共有していることを高く評価した。

特に生涯を通じた国民皆歯科検診の具体的な検討と明記されたことで実効性が増すものと受けとめていると話した。一方、今回は閣議決定前に歯科の内容が注目を集め「歯科検診がすぐに始まる」「歯科検診が医療費を抑制を目的とする」というイメージが一人歩きしている点を懸念を示した。

歯科検診の充実の趣旨は、全身の健康の増進に向けて口腔のチェックを推進するものであり、今後も口腔と全身の健康の関係のエビデンスの精緻化、歯科検診の重要性のさらなる理解、検診の仕組みの検討、データ標準化など課題は多く、一つ一つ取り組むことが必要で、現時点でただちに「義務化」の部分だけが議論されるものではないとの認識を述べた。

また、「歯科検診医療費抑制を目的とする」との表現については、歯科検診の充実の目的は、口腔と全身の健康増進、健康寿命の延伸でおり、医療費の削減云々は、結果としての可能性であって目的ではないと強調した。

「オーラルフレイル対策、疾病の疾病の重度化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実」については、歯科ビジョンにも2025年

までにオーラルフレイルの認知度を50%にするとの目標値を示しており、普及に努めたいと話した。

ここからは私見であるが、さらに、ふみこんで「飲み込む力を鍛える」ことが重要であるとの課題、目標を示してほしかった。